ウォレスノコギリクワガタは光沢のある黒色と上羽の縁にある黄色が綺麗なクワガタで、ノコギリクワガタらしからぬガタイの良い体格も特徴です。
飼育個体が安定して流通しており、人気のある種類ですが価格は安価で入手しやすいクワガタです!
ウォレスノコギリクワガタについて
ウォレスノコギリクワガタは同じようにヒラタクワガタのような体型をしたラフェルトノコギリ、ハスタートノコギリと合わせて3大珍品ノコギリと呼ばれた時期もありました。(現在は3種とも累代個体が安定して流通しています。)
和名 | ウォレスノコギリクワガタ |
学名 | Prosopocoilus wallacei |
生息地 | ハルマヘラ島、セラム島など |
飼育ギネス | 78.3mm |
野外ギネス | 75.9mm |
ハルマヘラ島の流通量が断トツで多いですが、カシルタ島など別産地も稀に流通しています。
幼虫飼育は菌糸でもマットでも大きく成長し、歯の長さが短歯~長歯まであるようです。(基本的には体の大きさに比例)
ブリード使用個体の紹介!
今回ブリードに使用する個体はヤフーオークションで落札した個体で、手の出しやすい価格で入手する事ができました。

上の画像がブリードに使用する個体で65mmと大き目の個体ですが、アゴはあまり伸びていません。(右側のアゴの先端はクリアスライダーの仕切り板によじ登って挟んでた際に欠けてしまいました…)
クリアスライダーの仕切り板を挟んでいるのを外す際に指を挟まれましたが、血が出るまではいきませんでした。(水でお尻を刺激すると離してくれます)
♀の個体は♂よりも強い光沢をしており、個人的にはノコギリクワガタの♀の中でもトップクラスに好きな種類です!

写真では分かりにくいですが、上羽が真っ黒ではなく薄いワインレッドのような色になるのも良いです!
♂の体格の良さから分かるように♀殺しの多い種類で、我が家では♂のオオアゴを縛ってから1週間ほど同居させていました。
アゴを縛ってはいましたが常にメイトガードしており、かなりラブラブな感じでした!
交尾は確認できませんでしたが常にメイトガードしていたので安心して産卵セットに投入しました。
産卵セット
ケース:コバエシャッター中
マット:産卵一番
材:M2本
温度:23~24度
上記のような産卵セットに8/28に♀を投入し、9月の上旬には底面に産卵した卵を確認する事ができました。
ノコギリクワガタの仲間にしては珍しくコバエシャッター中を使用して気合が入っているセットですが、どれくらい産んでくれるでしょうか…!
23年5月 現状報告・幼虫飼育
前回記事を書いたまま放置していましたが、10月中旬に合計で27匹を回収したようです。
その後は菌糸やマットに色々と入れていたようで、10月に菌糸・マットに入れた個体は3~5月にかけて交換しています。
♂は10~17g、♀は6~8.6gと餌も時期もバラバラなのでバリエーション豊かな結果になりました。
交換後は♂は1400cc(一部800cc)、♀は800ccのマットに交換しました。
投入してからたっぷりと7ヵ月かけて食いあがってきたボトルから14gとか出てきたり良く分かりませんでした。
失敗臭がプンプンしていますが、1匹くらいは65mmを超える個体を見たいものです!!
追記:

1本目の800ボトルでこの食べ方で羽化してくるので、♀の1本目をどうするのか考え開ければいけません…
食べ方はじっくりと食べて暴れもしない優等生という感じでありがたいですが
2023/5/31 新戦力追加
ヤフーオークションに良血統の幼虫が出品されていたので落札してしまいました!
2023年BE-KUWAレコードの♀からのブリード個体の幼虫という事で競るかな~と思ったのですが、出品価格のまま落札できてしまいました。
10頭セットの商品でしたが、ご厚意で多めに頂いたのでこの血統は12頭でスタートです!
全ての個体を既成菌糸ボトル800に入れました。
この血統は元からいる血統との区別で♀レコード血統と記載します。
2023/8/18 羽化個体の紹介(ノーマルの血統)
仕事が忙しく羽化してきた個体の割り出しがたまりにたまっているので、本種に限らず駛馬に羽化した虫から必死に割り出しています…
誰がこんなに硬く詰めたんだよ!と思うくらいにガチガチに詰まっており、良い事ですが掘り出しの時にはストレスです…

そんな中でウォレスノコギリも掘り出しを行い、上記のような文句なしの長歯という個体が出てきました!! 価格は高くないですが、この艶と赤みを帯びた体色がカッコイイです!!
サイズとしては68.5mmという事で、親の65mmよりも明らかに大きいです!!
この個体の経歴ですが
- 2022/10/22 wish-a 800 既成品
- 2023/4/17 DOS3次発酵マット1400 17g
- 2023/8/18 掘り出し 68.5mm
という感じで、羽化の3ヵ月くらい前に17gの個体がこのサイズで羽化するとは思っておらず期待していなかった事もありびっくりしました。
顎の長さが容量に依存するのか、体重は少し物足りなく感じていましたがスラっと長い顎で羽化してくれました。
この個体よりも重い個体としては23年5月21日に交換した個体で20.5gという個体がいるのでこの個体超えを期待したいです!!(この個体はマット飼育です)
♀もチラホラと羽化してきており、これまでの3匹が32~34mm前後でまとまっていましたが、一匹だけ38.5mmと飛びぬけた個体が出てきました!
この個体はwish-aの1本返しなので、菌糸との相性は抜群なのかも?(某バスプロの方もwishでウォレスノコギリのギネス取っていたような…)
wishはリーズナブルで良い菌糸なのですが、注文がメールなのがタマに傷なんですよね…
・2023/8/20 追記
どんどん掘り出しを続けていくと♀は35~36mmと初期の頃の♀よりも大きめの個体が出てきました。
ツヤツヤで赤みを帯びたエレガントな感じの見た目はノコギリクワガタの♀としては一番好きかもしれません。