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【飼育記】サバゲノコギリクワガタ(Prosopocoilus savagei)

サバゲノコギリクワガタはアフリカ中~東部に生息しているノコギリクワガタで橙色と黒色のコンストラクトが綺麗なノコギリクワガタです!

同じアフリカに生息しているミラビリスノコギリやウムハンギノコギリに比べると安価で流通しており、異常に♀に偏ったというエピソードも多い種類で♀単での出品を良く見かける種類になります。


サバゲノコギリクワガタについて

価格的にもアフリカノコギリの中でも手を出しやすい種類で、ブリードも難しくなく飼育個体も多く流通しています。

和名サバゲノコギリクワガタ(サベッジノコギリクワガタ)
学名Prosopocoilus savagei
生息地アフリカ中~東部
飼育ギネス64.6mm
野外ギネス65mm

種小名のsavageiは「残虐、野蛮」などの意味がある由来の怖いノコギリクワガタでギザギザとした歯で♀殺しも多い種類としても知られています。(私が親に使った個体は弱気でほとんど威嚇もしませんので個体差はあると思いますが)

流通している個体のほとんどがカメルーンのNyassossoラベルです。

綺麗な見た目で小さめの個体でもオオアゴがスラっと伸びてカッコ良い見た目になるのも非常に良い虫です!

アフリカノコギリだからウムハンギやミラビリスと混同されてか材産みだと書かれているページが多いですが、普通にマットにも産卵します。

ブリードに使用する個体の紹介!

今回は♂WILD個体×♀ブリード個体の組み合わせでブリードしていきます。

♂47mm

今回使用した個体は上の画像の♂で、WILD個体ですが5月後半通関の個体で9月後半になっても元気に生きています。

♀の画像はありませんが、30mmと32mmとサバゲノコギリとしては大きめな個体を使用予定です。

♀殺しの多い種類なので♂のオオアゴを縛った後に1週間ほど同居させてから産卵セットに投入しました。

産卵セット

ケース:コバエシャッター中

マット::産卵一番

材:M材2本

温度:23~24度

上記のようなセットを1セット組んで、もう1セットは実験的にマットのみのセットを組みました。

材は転がす感じではなく、マットの中に完全に埋めている普通の産卵セットとなっています。

割り出し 

セットしてから1ヵ月くらいで割り出しを2度繰り返して真面目にセットしたセット①からは20頭くらいを回収できました。

セット①の産卵箇所はマットと材半々という感じでした。

実験的にマットのみでセットした産卵セットからは個体によってかなりバラつきはありますが、マットのみでも産卵する事を確認しています。(マットも余っていた銘柄を複数使ったので個体差かマット差かは不明・・ 産卵一番で組んだ子は側面だけでも複数確認できています。)

材をかなりガッツリ齧っているので材で産卵スイッチを入れてマットにも産んでもらうというのが良さそうです。

2023/3/30 メスの羽化と大ショック・・

前回の更新までは日付を記載していなかったので、時間関係が分かりにくいですが、前回の書き込みから約半年が経過しました。

メスの個体は次々と羽化してきており、オスの幼虫は何匹か見つけていますが♂と♀の比率が1:3くらいの割合になるかもしれません・・・・

メスの個体は半年もかからずに羽化してきており、早い個体は4ヵ月程度で羽化した個体がいます。

そんなメスのパラダイス状態ですが、実験的に恵栽園のカンタケに投入して半年くらい経過したボトルを交換しようとしたら・・・

ビンの中央部で既に羽化したようで、デリケートな時期に衝撃を与えてしまいました… 更に写真では見えないように撮影していますが、割り出し時点で左側から盛大に羽がパカっており壊死し始めていました・・  

重度のパカでも意外とブリードに使用できたりするのですが、サバゲは少し成熟まで時間がかかるのでどうなるでしょうか・・ 

サイズは余裕の親超えで迫力があり、特に低温ではないのに800一本半年ちょいでこのサイズが羽化してきてくれるのは素晴らしい虫ですよね! (800ボトルの半分ちょいしか食べてなかったですが)

とりあえず長生きしてブリードに使用できる事を祈りつつ、次の♂の個体が無事に羽化する事を願います…

2023/5/12 現状の羽化状況

全部で30頭近くを飼育しているサバゲノコギリクワガタですが、♀は2月頃からポツポツと羽化を始めており、後食を開始した個体からオークションで販売しています。

羽化した個体は27~30mmくらいに収束しており、250のプリンカップで羽化した個体でも27mmくらいで羽化しています。 色々なマットを使用して飼育しているので、マットによって露骨にサイズに差があるのも面白いです。

ちなみに、3月時点で結構な羽化不全で羽化した個体ですが現在でも元気にしており、かなり早いですがチロチロとゼリーを舐め始めています。 大きめの♂が羽化1ヵ月半くらいで活動始めるの??という感じです。(体の小さな♀でも3ヵ月くらいで後食を始める個体が多いです。)

早めに羽化していた♂を4匹掘り出してみましたが全頭58~60mmという結果でした。

面白いのがこの4匹は菌糸3銘柄とマット1銘柄と全て与えた餌が異なるのですが、ほとんど同じサイズで羽化してきている点です。 割とルーズに餌を食べてくれるようです。(WDは結構小さな個体も入荷しているので、現地では貧栄養な感じなのかもしれませんね。)

次世代では65mmを目標に飼育したいですが、色々と試してみたい事ができたので楽しみです!!(こうやって妄想している時が一番楽しいですよね。)

菌糸に入れている組はほとんど羽化してきていますが、菌糸800→マット800にリレーした個体が1匹だけ残っているので最大個体更新も期待しています。(交換時に体重を計測していない痛恨のミス!交換時は作業のように入れ替えますが、後で見直して後悔するんですよね)

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