ミシマイオウノコギリクワガタは硫黄島に生息しているノコギリクワガタの亜種で、現地では採集禁止となっているので累代された個体が流通しています。
ミシマイオウノコギリクワガタについて
ミシマイオウノコギリは硫黄島に生息しているノコギリクワガタで、大型個体は太くなり人気があります。
和名 | ミシマイオウノコギリクワガタ |
学名 | Prosopocoilus dissimilis mishimaiouensis |
生息地 | 硫黄島 |
飼育ギネス | 73.8mm |
野外ギネス | 69.3mm |
流通量は多くありませんが、ヤフーオークションではたまに見かけますが相場が大きく変化します。(知名度が低くものすごい安価で落札される場合もあります。)
大型個体にならないとオオアゴが湾曲しないため大歯の個体は珍しいようです。
ブリード使用個体の紹介!
今回はヤフーオークションで入手した個体を使用してブリードを開始していきます。


上の画像の個体が使用する個体で、写真では小さく思えますが52.5mmあり小さいとは言えないぐらいのサイズではあります。
実際に原名亜種の本土ノコギリの場合50mm中盤になるとオオアゴは湾曲してそれなりにカッコイイ見た目になりますが、ミシマイオウノコギリクワガタの場合は大歯が出現しにくく更に大型に成長しないと大歯になりません。(60mm前後くらいからオオアゴの湾曲が強くなるようです。)
離島ノコギリの中でも光沢が強めな種類で、室内でも光を反射しているのが分かります!

♀の個体も♂と同じように光沢があり光を反射しています。
♂♀共に2021年11月羽化で、2022年7月に入手したのでブリードしやすい良いペアを入手することができました!
♂と♀を1週間ほど同居させ、メイトガードも確認する事ができたので♀単独で産卵セットに投入しました。
産卵セット
ケース:コバエシャッター小
マット:産卵一番
材:なし
温度:24~25度
離島ノコを1年間寝かせないと産卵しないという方もいらっしゃいますが、我が家では1年寝かせずとも普通に産卵しています。(ただ、ある程度の期間寝かせた方が良く産んでくれるような気はします。)
割り出し
7月後半に産卵セットを組んで、8月20日に割り出しを行い卵16個を回収しました!
この卵を管理していたのですが、他の離島ノコと比べても孵化するまでの時間が長いようで、1ヵ月以上経っても孵化しない卵もありました。
8/20の割り出し後に再度産卵セットに投入し、9/20時点で側面に10個近くの卵を確認できるくらいに産んでくれています!
今セットしている分については10月中旬くらいを目安に割り出ししたいと思います。
2023年5月 現状報告
最終的には29頭の幼虫を飼育しており、10月中旬に割り出しすると言いつつ割り出したのは23年2月・・・・・ そこから800ccのマットに放り込みました。
9月に割り出した個体については恵栽園のカンタケ、タダノヒラタケやwish-a、DOSの生オガマットなど様々なマットに入れています。
他の離島ノコは菌糸に入れた個体は半年くらいで食いあがってくるのですが、本当に食痕が出ない! そして出てもチビチビという感じでした。

上の画像のような菌糸ばかりで、これでも一番食べている面なんですよ・・・ 投入日は2022年9月22日だそうです。(撮影日は23年5月20日)
引っ張り癖のある私でも流石に交換予定です。 新し目の食痕もあるので生きてはいると思いますが・・・ 大きくはなさそうですよね。
ちなみに、1本だけ23年4月に交換しているものがあり、こちらは10月12日に投入した菌糸を4月には食べきっています。(これだけ恵栽園のタダノヒラタケを使用) 交換時は10gと小さかったです…
10gだと60mmくらいになるのでしょうか?? wish-aに入れた個体は5月に前蛹になっています。
2023/9/1 羽化個体の紹介
前回から間が空きましたが、ちらほらと羽化していきます!
羽化どころか羽化して速攻で活動している個体もおり、丁度よく?早期活動個体でペアができたので、餌食いが良くなれば産卵セットも組みたいです!
国産ノコギリの当年活動個体は累代できないなんて言う方もいますが、私の経験上は問題なく累代できるはずです。
じっくりと寝かせた方が産卵数は多いような気はしますが…

画像の個体は活動を開始してしまった♂の個体で、ケースの中で飛翔するくらいに元気いっぱいです。
もう1ヵ月くらい餌を食べさせて10月に入るくらいを目安にブリードに使用予定です。

この個体は60mmの個体で、こちらの個体は今のところ良い子?に寝ています。
この大きさくらいになると大歯になりかけといった感じで、若干の湾曲が見られます。