グラントシロカブトはアメリカのアリゾナ州等に生息しているシロカブトの仲間で、シロカブトの中でも国内流通量が多い種類で人気も高いです!
今回は1♂2♀のトリオを入手したのでペアリング~羽化まで1周回していく事を目標にしていきたいと思います!
グラントシロカブトについて
グラントシロカブトはアメリカに生息しているヘラクレスオオカブト属のカブトムシで、複数種いるシロカブトの仲間の中では最も白色に近い体色をしており、国内の流通量も最も多い種類です。

現在は現地での採集が禁止されていますが、ブリードが比較的簡単な事もあり累代された個体が流通しています。 カブトムシにしては大きくはありませんが、北米大陸に生息しているカブトムシとしては最大種になります。
和名 | グラントシロカブト |
学名 | Dynastes granti |
生息地 | アメリカ アリゾナ州等 |
飼育ギネス | 89.1mm |
野外ギネス | ?? |
卵の期間が非常に長い事でも有名な種類で、孵化まで6か月程度かかる場合もあるようです。
現地でも過酷な環境に生息しており、高温にも低温にも強い事で知られており、屋内であれば常温で飼育する事も可能とか??
正確な温度管理ができない方に
ブリード使用個体の紹介!
今回ブリードに使用するのはヤフーオークションで入手した1♂2♀のトリオで、見た目の綺麗な個体だったためか相場よりも高めですが非常に満足できる個体が届きました!

ブリードに使用する個体は♂が66mm、♀が44mmと50mmになります。 メスは特に湿気で黒くなってしまっていますが、到着当初は非常に綺麗な白色で黒点も少なめでした!(特に44mmの小さい方の♀が綺麗でした!)

クワガタばかりを飼育してきて外国産カブトを真面目に飼育するのは初めてでしたが、ハンドペアリングで簡単に交尾してくれるのは嬉しいです!!

交尾後にメスのお尻から何か飛び出しているように見えましたが、2日程度後に見ると引っ込んでいました。
ヘラクレスと同じように裏側は毛でフサフサです!
オスもメスもバリバリ餌を食べていたのでさっそくペアリングの準備をしていきます!
産卵セット
産卵セットは2♀ともコバエシャッター中ケースにDOSのスーパー万能カブトマットを使用しています。(ちょうど1ケースに対して10Lくらいを使用する感じでした。)
44mmの産卵セットをA、50mmの産卵セットをBとします。
初めて使用するマットで、10L400円程度の安価で販売されている財布にも優しい商品です!思っていたよりも発酵が浅く、クワガタ用マットに近い感じですがカブトの産卵の実績もあるようなのでこのまま使用していきます!
交尾後に1週間ほどエサを食べさせ、9/9と9/12にセットをそれぞれ組んでいるので適当なタイミングで割り出していきたいと思います。
割り出し① 9/14 9/22
セットAで♀がマットの上に出てきて餌をひたすら食べているので、この隙に♀を捕まえてケースをひっくり返してみました!
産卵セットに投入して1週間も経過していませんが・・・

普通にマットの中に産卵している事を確認できました! ケースにマットを詰める際に硬さの違いが層になっている部分に多く産卵されていました。
いつもは小型のクワガタの卵ばかり見ているので、真っ白で大きく簡単に見つける事ができました!

1週間もセット期間はないですが、23個の卵を回収できました。 真っ白で綺麗な卵で健康そうな卵ですがカブトムシはやったことがないので良く分かりません!
この期間のセットでもケースのいたるところに産卵されていたので、コバシャ中くらいのサイズだと2週間くらいの間隔で採卵した方が潰される前に回収できて良いのかもしれません。(本当はもっと大型のケースを使う方が良いのでしょうが…!)
メスは再び産卵セットに投入しました!
孵化までが長い事で知られている種類ですが、管理方法に差をつけて早く孵化する方法を探っていきたいです。(現地の発生時期の気候的に冷やして温めれば孵化してきそうな気もしています。)
ここからは2週間経過後にメスが餌を食べに地上に来ているタイミングで採卵していきたいと思います!
ゼリー交換時に♀が地上に出てきていたので産卵セットに投入して1週間半ほど経過していたので、割り出しを行いました。

ケースをそのままひっくり返すと上の画像のように底面に産み付けている卵だけでも10個ほどあります。
わずか1週間半の間に44個もの卵を産卵していました。
ただ、産卵された卵を見ると状態が悪いものも多かったので産卵ペースが速すぎて無精卵を産んでいるのかと思ってしまうくらいでした。

40数個のうち特に状態の悪いものはカビそうなので1つのプリンカップの中に集めて入れておきました。
無精卵かどうか分かるのにも時間がかかるのは難儀ですね…
かかっているのか怪しいので追い掛けして数日休ませてから再度産卵セットに投入予定です。
初めての種類ですが、マットが良いのか♀が当たりなのか分かりませんが2♀とも大量に産卵してくれます。
多く抱える予定&多すぎても捌きやすい種類なのでできるだけ採卵していく予定です。
割り出し② 9/26
セットAが再セットから2週間程度経過したので2回目の割り出しを行いました。
結果は卵×23個と良い感じでしたが・・・

ハイペースな産卵がたたってか♀がボロボロな状態で出てきました。 右側は後脚の符節欠けですが、左側に関しては前脚以外は根本から欠けてしまっています。 体重もスカスカになってしまいました…
ハイスピードな産卵が寿命を縮めてしまった感じがあるので、産卵→休養→産卵のローテーションでしっかりコンディションを整えてあげる必要があったのかもしれません。(産卵セットにゼリーを入れてても潜って産卵を優先してしまった感じがします)
体重はスカスカですが、食欲はあるようなので余生をゆっくり過ごしてもらいます!
11/30 最終割り出し
前回更新した9/26以降は全く割り出しを行っていませんでしたが、もう1匹の♀も地上で☆になっているのを確認したので、ケースを開けるために割り出しを行いました。

2ヵ月くらいはセットしっぱなしでしたが、出てきたのは卵だけで二十数個の卵を採取できました!!
幼虫はいませんでしたが、さすがに楕円形よりも丸みを帯びた産卵から少し時間が経過しているような卵ばかりでした!
これで全部で100個近くを採取できたような気がしますが、管理している卵のうちプリンカップによってほとんど全部溶けてしまったものもあり健康なのは80個くらいでしょうか・・?
孵化させてしばらくは育ててからオークション等で数を減らしたいと思います…

1番初めの9/14に回収した卵を確認してみると孵化しているものがいました! 確認できたのは1匹だけでしたが、それでも3ヵ月近くは経過しています…
他の卵も3ヵ月くらいで孵化してくるのでしょうか??(どうせなら半年くらい卵のままの状態っていうのも見てみたいですが!)
22/12/18 続々と孵化確認!
Aの♀が産卵した卵をプリンカップで管理していたのを確認していきます!!(Aの♀の方が小型ですが美白な個体でした。)

今回は今年の9月中に回収した卵を確認してみましたが、9/14に回収したものは半分以上が孵化、9/30に回収したものは1割以下という感じでした。(多少溶けていた卵もありました。)
回収した幼虫達は廃マット、廃菌糸を発酵させて作成した自作マットに放り込んでいました。(QBOX-40に10匹)
廃マットでもどれくらい育つのか確認しつつ、基本的にはrushレギュラーマットを使用して育てようと思います!
23/8 現状報告
前回の更新から半年以上が経過していますが、結局はほとんどの個体をクワガタの幼虫に使用した廃マットを使用した集団飼育を行っています。
20~30gくらいの個体が多く、ある程度は大きくなっていますがヘラクレスの幼虫を見た後だと小さく感じます。
早い個体だと1年くらい経過するので年末くらいには1頭くらい羽化してくれないかな~とか思ったり・・