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【飼育記】メタリフェル・サンギレンシス(Cyclommatus metallifer sangirensis)

ホソアカクワガタの中でも丈夫で入門種に上げられる事も多いメタリフェルホソアカクワガタのサンギール亜種の飼育記録となっています。

サンギール亜種は最も流通量の多いペレン島(finae)の個体よりも小型ですが、強い金属光沢が特徴で亜種の中でも流通量が多い種類となっています。


メタリフェル・サンギレンシスについて

メタリフェルのサンギール亜種は飼育個体の方が野外個体よりも大型個体が作出されている亜種で、金ぴかの金属光沢が美しい種類です!

和名メタリフェルホソアカクワガタ
学名Cyclommatus metallifer sangirensis
生息地サンギール諸島
飼育ギネス89.1mm
野外ギネス82.0mm

飼育で特に難しい種類ではなく、ホソアカクワガタの中でも高温への耐性があるので飼育しやすい種類です!

大型個体の作出には20℃を切るような環境で飼育するのが良いようですが、累代するのには25℃以下の環境であれば問題ないようです。(これよりも高温でも問題なく羽化したとの話も聞きますが)

体長では大きく成長する種類ですが、幼虫期間も短くサイクルを回しやすいのも魅力的です!!(♂と♀で羽化ずれする事が多いので注意が必要です。)

使用個体の紹介と産卵セットの紹介!

この独特な金属光沢が特徴的な亜種で、写真の個体は53mmと大きくはありませんが大きくなると更にアゴが長く伸びていきます!

昼行性という事ですが、このピカピカの感じが日中に活動するのには保護色になるのでしょうか??

♀は派手な見た目な♂とは異なり赤褐色の地味な見た目をしており、ペレン島に生息しているfinaeとも異なる外見をしています。

1週間ほど同居させて常にメイトガードしている様子を確認できたので

産卵セット

ケース:コバエシャッター小

マット:産卵一番

材:なし

温度:23~24度

という感じの産卵セットにペアで投入しました。

我が家では基本的にホソアカクワガタは上記のようにマットのみでセットを組むことが多いです。(産卵一番はマット産みの小型種には抜群に良いです!)

2022/8/9 割り出し1回目

ブログを書き始める前で詳細は不明ですが、幼虫が側面に見えだした8/9日に割り出して卵と幼虫で三十数個回収したようです。

→結果として孵化したのと幼虫で回収したのを合わせて30匹という結果になりました。

エクセルで回収した幼虫の管理を行っていますが、産卵セットについての記録は行っていませんでした…

2022/9/7 割り出し2回目

8/9に割り出した後に再度セットに投入しており、約1ヵ月後に割り出してみると・・

結果は卵×14個と幼虫が11頭でした。 約1日1個ペースで2ヵ月近く産み続けてくれる良い♀でした!
まだ爪もかかって元気そうでしたが大量に取れてしまったので養成してもらおうと思います。

ホソアカクワガタの仲間は♂も細い体型で頼りない種類が多いですが、♀は更に頼りなさそうな感じですが1♀で50匹以上も産卵してくれました!

多くの個体は23~24度管理で、選別して18℃、20℃の環境という3パターンとマットも4種類を試してみています!

2022/12/14 羽化第一号

割り出しから半年もしないうちに第一号の子が羽化していました!

8/9日に割り出したグループからの羽化で、プリンカップ内で移動していたので忘れる前に回収しておきました。

メスのサイズを気にした事はありませんが、ざっくり25mmくらいでした。

250のプリンカップで一本で羽化しましたが、メスであればこのサイズで十分だと思いました!!

8/9割出→BIGHORN250cc
10/14BIGHORN250cc
12/上旬羽化確認 約25mm

色々なプリンカップを見回ると結構な数が羽化していました。(5匹くらい) 

オスも2匹だけ蛹になっていたので、写真を撮るために1匹だけ露天掘りにしてしまいました…

あまり大きな感じはしませんが、特徴的な大アゴで親子個体は超えてきそうです!

BIGHORNの450プリンカップに投入して4ヵ月程度で蛹になっていました! プリカ450ccの1本還しでこれくらいのサイズなら満足です!!!(温度は23~25度)

飼育している個体をGoogle Spreadで管理しているのですが、表を見ると40匹もいるのでびっくりです… 余っているマットに入れたのかほとんどがBIGHORNのマットに入れているのが残念です。(他のマットも試したかった…)

ちなみに、低温飼育している個体達は未だに2令?というくらい小さいです…

年が明けて上記の個体が羽化してきました。

蛹室の天井を壊してしまったのが良くなかったのか、微妙に上翅が閉まりきっていなかったのでテープを貼り付けておきました。

ざっくりと計測すると57mm前後くらいでした。

2023/3/2 初期羽化組の掘り出し

22年8月の割り出し時から幼虫だった個体がチラホラと羽化してきたので掘り出してみました!!

メスの方が多いですが、メスは特に個体差もないので今回はオスの代表個体を紹介します!

①羽化個体紹介(管理番号A-2)

A-2 66mm

適当な撮影場所がなかったので、発泡スチロールの上に乗せて撮影しましたがサンギレンシスらしい金属光沢が綺麗に撮れずに諦めました… 大あごがスラっと伸びてメタリフェルらしい外見をしています!!

これくらいのサイズでも良い感じのルックスになってくれる飼育者に優しい虫です!

この個体は早期羽化組には珍しく途中でマット交換が入っている個体で以下のような交換履歴となっています。

8/9割り出し(BIG HORNマット 250ccプリカ)
10/14BIG HORNマット 5.3g 700ccプリカ
23年2月羽化確認(66mm)

早期羽化組3頭のうち唯一700ccプリカに入れていた個体で、珍しく体重計測しており交換時は5.3gでした。 (情報なさすぎて良いのか悪いのかも分かりませんが…

他に羽化した個体は60mm、57mmと先ほど紹介した個体よりはやや小さめでした…

それぞれの 飼育データは

8/9BIG HORN 250ccプリカ
8/22BIG HORN 450ccプリカ
23/1羽化確認(60mm)
A-9 60mm
8/9BIG HORNマット 250ccプリカ
8/22恵栽園クワガタマット 450ccプリカ
23年2月羽化確認(57mm)

この頃は恵栽園とBIG HORNのマットを使用していたようです。  どちらもあまり結果に変わりはありませんでした。

ホソアカクワガタの中でも餌には拘らないタイプで添加量が多くないマットであれば何でも食べてくれそうな感じはしました。


700ccで育てた個体は66mm、450ccだと57~60mm程度と明らかに450では小さすぎるようですが、この手抜き飼育でもある程度のサイズが羽化してくれたので、ホソアカを始めて飼育する方にも非常にオススメな種類です!!

2023/5 羽化状況

昨年の8~9月に割り出したメタリフェルサンギレンシスの幼虫達ですが、ほとんどが羽化してきており、残りは数匹の幼虫を残すのみとなっています。(大きそうなのはいません。)

メタリフェルくらい顎が伸びる種類は床面積が広い方が良いでしょ!!という事で角パックという四角形で750ccのカップを多く使用したのですが、これに入れた幼虫達が爆死でした。(通気性の問題か450ccのプリカよりも小さかったです。) 

現時点の最大サイズは70mm程度で、800ccほどの容器での1本での羽化サイズとなっています。

次回のサイクルでは80mmを目指して累代を続行する予定です!!

2023/8 現状報告

本種ですが、結局ブリードをせずに累代を終了しました。

まだ蛹や幼虫が数頭いますが、70mmがMAXサイズになりそうです… 

ホソアカはハッチまでが早く結構餓死させてしまう事が多いので、ちょっと種類を減らしたくリストラ対象になりました…(特に♀がいつの間にか羽化してきていて地上で☆になっているんですよね…)

綺麗で安くて飼育も簡単というオススメの虫なので、興味がある方は是非飼育してみてください!!

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