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【クワカブ飼育】累代障害について

この記事は筆者の経験を元に執筆しております。 データ等を用いた研究データなどではないので、ご注意ください

昆虫飼育を行っていると耳にする累代障害について、私の経験から考えを書いていきます。

一言で言うと種類によって累代障害の起こりやすさは全然違うけど、起こりやすい種類はいると思うよ!という感じになっています。

累代障害を避けたいなら対策は簡単で、血の入れ替えを定期的に行い、累代の進んだ個体を購入しないという事で多くの場合は避けられます。(CBF1となっている場合でも、元をたどると・・・というパターンもありますが…)


累代障害とは何??

そもそも累代障害とは何?という事を最初に簡単に説明します!

1言で説明すると血統が近いもの同士を交配させていき、何らかの障害が出てしまう事です。

昆虫飼育ではF1、F2・・・・・と同じ血統内で累代を進めると数字が大きくなりますが、この累代の数字が大きくなるほど同じ血統内で累代してきた事になります。

累代障害なんてない!という方もいらっしゃいますが、私は累代障害はあると思います。

羽化不全が増える、奇形が多く出る、突然死する、幼虫で落ちる、産卵しないetcの症状が言われており、累代障害によってどこの器官が悪くなったとかで現象に違いがあるのでは?と思います。

個人的な考え

正直、私もあまり累代障害については気にせずに飼育していましたが、この累代障害について考えるきっかけになった出来事があったので記事を書きました。

その種類がスペキオススホソアカというオオズ系のホソアカクワガタの仲間で、飼育も簡単でカッコイイ人気のある種類です! そんなスペキオスス飼育中に感じた事についてまとめます。

スペキオススホソアカの飼育について

スペキオススホソアカクワガタを2022年にヤフーオークションで落札した事から物語は始まります。 購入当時はWF5というワイルドからの累代品でした。

1♂3♀という欲張りセットで累代を開始、結局3頭から合計で50頭近い幼虫を回収する事ができました。

ほとんどの個体は800ccのボトルにマット飼育というオーソドックスな飼育で、5頭だけはボトルが足りずに一時的にコバエシャッター小に産卵に使用した産卵一番で管理するつもりが蛹室を作りだしたため、そのまま羽化させています。

羽化までは何も問題なくしており、良い感じのサイズで羽化してくれてウキウキでしたが悲劇はここから始まります。

我が家では側面で羽化した個体は確認しだい、羽化したボトルだけを集めている場所に移動させて1ヵ月くらいを目安に掘り出しています。

ところが、掘り出した個体が落ちること落ちること・・・ 体感3~4割が後食前に落ちてしまいます。

1度後食して安定した個体が落ちた個体は皆無だったので、体が固まるまでに時間がかかる種類なのかな?という過程のもと自力ハッチするまで放置する方針にしました。

それでも自力ハッチ個体でも後食前に一定数落ちるという現象は続きました。

ここでさすがにおかしいと感じ、コバエシャッター小に入れていた個体は全く触らずにそのまま飼育できるように転倒防止剤やゼリーを入れてみました。

それでもこの子達は4/5頭で落ちてしまい、掘り出し時の扱いではなく、マットの栄養過多という線もなさそうです。

外見上分かるくらいに肥大していたり、奇形というのは全く出ていませんが、内部的に何かしらおかしくなっているのかもしれません… 

とりあえずは婿?嫁?どちらかを入手してアウトブリードをしつつ、インブリードのラインも確保して経過を見てみたいと思います。(結果が出たら追記します)

まとめ

今回紹介したスペキオススホソアカはWF6で累代障害と思われる事象が出てきましたが、これは種類によってはほとんど出ない種類もいます。

日本のオオクワガタはかなり累代障害に強いと言われていますが、こういう場所に居つくタイプの種類や活動範囲が狭かったり、生息地が狭いという種類はインブリードに対する耐性があるのかもしれません。

その反面、活発的で飛び回っているようなホソアカのような種類は累代障害が出やすいのかもしれません。

我が家ではF12にというミシマイオウノコギリがいますが、累代障害の影響なんて欠片もなく爆産し、幼虫で落ちる事もほとんどなく、羽化後も元気という感じなので、種類によって累代障害に対する耐性の差は多いにあると思います。(飼いならされているのか適応の結果なのか、羽化してすぐに活動する個体は多い気がしますが、それでも産卵してくれています。)

最後に、月夜野きのこ園さんのコラム的なページもありましたので、参考にどうぞ!

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